37歳の私が「片付けのプロ」に挫折した日。事務経験ゼロからオンライン秘書になった話【40代・50代の今だから語れる私の原点】

「起業」というと、なんだかすごく特別な響きがしませんか?

しっかりとした事業計画があって、誰にも負けない才能があって、強い意志を持って道を切り拓いていく。
そんなイメージを持っている方も、きっと少なくないでしょう。

今でこそ私は800名を超える方々に「オンライン秘書」という働き方をお伝えする立場になりました。
ですが、何を隠そう!
起業当初の私には、そんな立派なものは何ひとつありませんでした。

それどころか、今の私のキャリアは尊敬する人からの「自分、それ向いてないな」という、手厳しい一言から始まっているのです。

今日は私の恥ずかしい失敗談と、私が「偶然の起業家」になった日のお話を、包み隠さずお話ししたいと思います。

完璧な主婦を目指した私が、なぜ「片付けのプロ」になろうとしたのか

システムエンジニアとして6年間働いた後、結婚と出産を機に私は専業主婦になりました。

子育てに奮闘する毎日。
それはそれで充実していましたが、心のどこかで社会との繋がりが薄れていくような、漠然とした焦りを感じていました。

「何か、私にもできることはないだろうか?」

そんな思いが強くなっていた頃、私の目に飛び込んできたのが「整理収納アドバイザー」という資格でした。
家事や収納の工夫について雑誌に取り上げられた経験もあった私は、「これなら、私にもできるかもしれない!」と飛びついたのです。

当時の私は、「資格さえ取れば、うまくいく」と信じて疑いませんでした。
主婦としての経験も活かせるし、きっと多くの人に喜んでもらえるはずだ、と。

「自分は向いてない」- 尊敬する師からの、衝撃的な一言

意気揚々と資格を取得し、「片付けのプロ」として活動を始めた私。
ですが、現実は甘くありませんでした。

ブログを書いても、交流会に参加しても、お仕事の依頼は全く来ないのです。

「どうして、うまくいかないんだろう?」

焦りと不安ばかりが募る日々。
そんな時、わらにもすがる思いで参加した営業セミナーで、私は講師の男性にすべてを打ち明けました。
そして、返ってきたのが冒頭の言葉です。

「山田さん。悪いけど、自分は片付けの仕事には向いてないな」

頭をガツンと殴られたような衝撃でした。
良かれと思ってやっていたこと、自分の強みだと思っていたことを根底から覆されたのですから!
プライドは粉々になりました。

しょんぼりと落ち込む私に、その講師はこう続けました。
「でも、自分には別の才能がある。俺はそう思う」

そして、営業セミナー講座から半年後。
その講師の方から、本当に突拍子もない提案をいただくことになるのです。

事務経験ゼロの私への、突拍子もない提案

「なあ山田さん、俺の事務作業、引き受けてもらえないか?」

これが、彼からの提案でした。
いわゆる「オンライン秘書」の走りですね。

正直、戸惑いました。
なぜなら、私には事務職の経験が全くなかったから。
システムエンジニアの経験はありましたが、やっていたのはパソコンの画面に向かってプログラムを組むこと。
いわゆる「事務」とは全くの別物です。

「私に、できるでしょうか?」

不安げに尋ねる私に、彼からはぶっきらぼうな、でもどこか面白がる返事が来ました。

「大丈夫だ。自分ならできるだろ?」

この一言が、私の背中をグッと押してくれました。

事務経験ゼロの私が手探りで「オンライン秘書」の仕事を始めた瞬間は、まさにここ!
これが私のキャリアの大きな、そして全く予想もしていなかった転換点となったのです。

失敗から学んだ、「才能の棚卸し」という一番大切なこと

今振り返ると、片付けの仕事がうまくいかなかった理由は、とてもシンプルです。
私は「自分がやりたいこと」と「自分ができること(得意なこと)」を、完全に見誤っていました。

私は物事を順序立てて、効率的に処理する仕組みを考えるのが得意です。
これは、システムエンジニアの経験で培われた「システム思考」でした。

一方で、片付けの仕事に求められるものは、大きく方向性が違います。
お客様の感情に寄り添い、思い出の品をひとつひとつ整理していくような、もっと情緒的なアプローチなのです。
あの講師は、私のそんな特性を冷静に見抜いていたのですね。

この大きな失敗と、思わぬキャリアの始まり。
この経験が、私が今、受講生の皆さんに何よりも大切だとお伝えしている「才能の棚卸し」の原点になっています。

それはまるで、家にある「開かずの物置」を整理するようなもの。
ガラクタだと思っていたモノが、実は誰かにとってのお宝だったり、忘れていた大切な思い出が顔を出したりするのです。

自分では「弱み」だと思っていることが、他の誰かから見れば最高の「強み」かもしれない。
また、自分では「これが天職だ」と思い込んでいる道が、実は全くの見当違いかもしれない。

キャリアの舵取りを自分ひとりでやろうとすると意外と道に迷ってしまうものだというのが、私の考えです。

これから一歩を踏み出すあなたへ

もしもあなたが今、
「私には特別なスキルなんてない」
「今さら新しい挑戦なんて、うまくいくはずがない」
と、自信をなくしているのだとしたら。

ぜひ、私のこの失敗談を思い出してください。

私もあなたと同じように悩み、見当違いの努力をして、プライドを打ち砕かれた経験があります。
完璧なスタートなんて、どこにもありませんでした。

でも、そんな「失敗」があったからこそ、私は自分の本当の強みに気づき、今の仕事に出会うことができました。

あなたのこれまでの人生経験の中に、あなた自身もまだ気づいていない「お宝」が必ず眠っています。
それは、計画通りに進まなかったキャリアや、ちょっとした失敗談の中にこそ、隠されているのかもしれません。

自分ひとりで見つけるのが難しいと感じたら、いつでも私に声をかけてくださいね。
あなたの物語を聞かせてもらうところから、一緒に「才能の棚卸し」を始めてみませんか?

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ミライ塾

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